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天然ゴムができるまで

天然ゴムと布テープ

天然ゴムの歴史は古く、もともとの原産はブラジルのアマゾン流域のジャングルです。イギリス人が種子を自国に持ち帰り、植物園で発芽に成功させて、現在に至ってます。
現在の主要生産国は、タイ・インドネシア・マレーシアで、この3カ国の生産量は全体の70%ほどになります。
一方どのようなものに使用されているかを調べてみますと、自動車のタイヤ・チューブがそのほとんどを占め、天然ゴムの約80%を使用しています。
実は、家庭で使用されている布テープにも糊(粘着材)の部分に天然ゴムが使用されています。古藤工業株式会社では、天然ゴムに各種材料を加え粘着剤を練り、それを布に貼りあわせる事により布粘着テープを製造しています。

天然ゴムのできるまで

天然ゴムはゴムの木から出る樹液を凝固、加工した物で、大別して二種類あり、それぞれ下記のように呼ばれています。

  1. RSS(=Ribbed Smoked Sheet)━ スモークシートゴム
  2. TSR(=Technically Specified Rubber)━ 技術的格付けゴム

ここではRSSの出来るまでを説明しています。

工程1:ゴムの木の皮をけずる

「牛乳のような白い汁がゴムのもとなのですか?」

そうです。ナイフでゴムの木の皮をけずると、牛乳のような白い汁が出てきます。
これがゴムの原料で、少しにおいがあり、ベトベトしており、ラテックスと呼ばれています。ラテックスが流れやすくするため、ななめにゴムの木をけずってカップで受けます。

「どのくらいの期間、ラテックスはとれるのですか?」

ゴムの木は植えてから5~6年位たつとラテックスを取れるようになり、とれる期間は1本のゴムの木で25年~30年位です。

「毎日いつでもラテックスはとれるのですか?」

ラテックスが多く取れるときは、一日のうちでは朝早く5時から7時、風があまりなく雨が降っていないときです。

工程2:ラテックスを固める

「ラテックスはどうして固まっていくのですか?」

集められたラテックスはろ過され、固形物や不純物が取り除かれます。そして、一定の割合でラテックスに酸を添加します。
その後、1シート分ずつの型枠に入れ、固めるのです。

「なぜ、RSSと呼ばれているのですか?」

半固形化後、ロール通しが2工程で行われシート状に成形されます。
以前は人が足で踏みつけたり、手動式のプレスロールを用いていましたが、現在は簡単なモーター仕掛けのプレス機を使っています。 シート上に付く模様が"ろっ骨"(英語でRib)の形から、RSS(=Ribbed Smoked Sheet)、スモークシートゴムと呼ばれています。

工程3:自然乾燥する

「色がだんだん白からゴム色になっていきますね?」

屋外や屋内で5日~7日間、自然乾燥され、ゴム色になっていきます。

工程4:工場で加工される

「最後にゴム工場に運ばれて加工されるのですね?」

その通りです。ゴム農園から納入された生ゴムシートは目視検査で選別された後、水で洗浄されます。その後、スモーク室につるし、いぶしながら乾燥させます。

「最後まで人間の目でチェックされるのですね?」

そうです。スモーク後、ゴム内のごみをはさみで除去し、視覚検査で国際規格のRSS1~RSS5までの等級に格付け分別します。
その後スモークシートは積重ねられ、各種重量サイズ(基準は111.11kg)にプレス機で圧縮成形されます。



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